こっそりと。
せっせ、せっせ、、、とお菓子づくり。
赤ちゃんといつも一緒だから、
おとといからすこしずつすこしずつ。
赤ちゃんおんぶして、自転車乗って買出し。
夜にお豆をひたして、
次の日は朝からお豆をコトコト炊いて、
今日は夜明け前に、そっとお布団をぬけだし、
真っ暗な台所の電気をぽっとつけて、
いよいよお菓子を焼く作業へ。
この頃は、赤ちゃんをおんぶして、
ひょこひょこ、ゆらゆらゆれながらのお菓子作りだったけど、
久しぶりのひとり。
軽やかにからだが動く。
すいすい作業が進む。
勢い余って、鉄板をガッチャンと音させてしまった。
でも、赤ちゃんとお父さんはすやすや、ねむりのくに。
オーブンの中のケーキがぷくーっとふくらんで、
台所が熱気であったかくなって、甘いかおりでいっぱいに。
気がつくと、外はもうすっかり明るくなって、
小鳥の鳴き声や、早起きの隣の大家さんが箒とちりとりで庭掃除する音が聞こえてくる。
こんな時間のお菓子作り、
こっそり秘密のことをしているみたいで、
なんだかとても愉快だった。